ヤツガシラ、丹波つくね芋の有機栽培を始めました。今回は土づくりから植え付けまでの作業について紹介します。
土づくりと種芋
まずは土づくりについて。ヤツガシラ、つくね芋それぞれ苦土石灰の施肥が推奨されていますが、今回苦土石灰は利用していません。有機JASでも鉱物由来の苦土石灰の利用は認められているため、適合している苦土石灰を選択して利用することも考えましたが、今回は利用しない選択をとりました。
その代替として使っているものはこちら。いつもの鶏糞です。

鶏糞に石灰要素があるの?と疑問に思う方もいるかと思いますので少し補足します。まず石灰とは、化学式では石灰がCaO、消石灰がCa(OH)2で、どちらにもCa、すなわちカルシウムをもとに生成されています。
それを踏まえて鶏糞がどうか考えていきます。まず鶏糞がどこで作られているかというと、畜産現場です。食用に育てているブロイラーであったり、卵を産むためであったり。特に鶏卵農家は安定して卵を販売するため、輸送中に卵が割れないため、カルシウムを多く含んだ餌を鶏に与えます。つまり、その鶏の糞にはカルシウムがたっぷり含まれているのです。今回利用しているこの発酵鶏糞は鶏卵農家が販売しているものですので、カルシウムはたっぷり。
前回、鶏糞は農家の直販で買うのが良い、と書いたのもこういった背景があります。その鶏糞のもとである鶏がどのような目的で育てられているのか、どのような餌を食べているのかを推測しながら利用することが肥料を効率よく使うことにつながります。
そして鶏糞には窒素、リン、カリもバランスよく含まれているため、肥料としても使える優等生。今回の土づくりでは鶏糞と米ぬかを利用し、植え付けのひと月前に土に鋤きこみ準備しました。
続いて種芋はこちらを購入。つくね芋は4片にカット、草木灰で乾燥させている状態でした。
ジャガイモがいくつか余っていたのでこちらも一緒に植えることにしました。アンデスレッドが3つ、北あかりが2つ。

畝づくり
東西の方向に3本(ヤツガシラ用、ジャガイモ用、つくね芋用)で畝立て。それぞれ畝の幅、高さが異なるので一覧にしました。センチは手の幅で測定しているためざっくりです。
- ヤツガシラ
- 畝幅90センチ、畝高10センチ
- 1条植え
- ジャガイモ
- 畝幅60センチ、畝高10センチ
- 1条植え
- つくね芋
- 畝幅60センチ、畝高30センチ
ヤツガシラも初め60センチくらいで作っていたのですが、検索して調べると70~80センチを推奨されていたので、少し余裕をもって90センチ程度としました。ボコボコと大きくなることが想定されるので、土寄せ用に土を確保しているのでしょうか。これは育てながら90センチが活用できたかどうかレポートしたいと思います。
つくね芋はジャガイモと同程度の幅ですが、少し畝を高くしました。つくね芋は水はけが良い土を好むため、水はけをよくするための調整です。

植え付け
土づくり、畝立てが終わり、いよいよ植え付けです。こちらもそれぞれ一覧にして記載します。
- ヤツガシラ
- 株間は60センチ
- 深さは15センチ
- 芽が上を向くようにする
- ジャガイモ
- 株間は60センチ
- 深さは7センチ
- 芽が上を向くようにする
- つくね芋
- 株間は40センチ
- 深さは7センチ
- 切り口が上を向くようにする
- 芽が上を向くようにする(今回は芽が出ていなかったので、実践できず)
以上のように植えています。
つくね芋については日に当たるところにおいておくのを忘れていたため、芽を出せておらず、しっかりと芽が出てくれるか心配。芽が出るまで植えるのを遅らせても良かったのですが、今回は今の状態で植えてみることにしました。
それぞれの植えている様子です。


以上でヤツガシラ、つくね芋、おまけでジャガイモの土づくりから植え付けの作業でした。これから追肥、土寄せなどその時々の作業を紹介していきます。
本日の畑
今回はレンタル畑での作業でした。車で20分くらいのところに借りている畑で、休憩用のゲストハウスなし、鍬などの貸し出し資材なし、水道なし。年間の利用料が近場のところの1/3ということもあり、お試しで2年契約させてもらうことにしました。
車で20分かかるので土日でも頻繁に通うことはできないと思いますので、あまり手をかけずに収量がとれる野菜を見つけながら試し、共有できればいいな、と考えています。

本日はここまで。本日もご覧いただきありがとうございます。
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